2020年のNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」。
10月11日放送の第27話「宗久の約束」放送後の感想まとめ記事です。
ネタバレ注意!
1568年7月、美濃に到着した足利義昭(滝藤賢一)に対し、武具や金を差し出す織田信長(染谷翔太)ですが、武士らしくない義昭は信長を失望させた様子でした。
しかも明智光秀十兵衛(長谷川博己)は駒(門脇麦)を仲介者に今井宗久(陣内孝則)と接触、「京を戦火から守る」という約束で織田方への転向を打診されます。
戦による承認欲求が強い信長が、十兵衛の提案や義昭の意向を飲み込むのに苦労している様子がわかりやすかったです。
十兵衛の現時点での決断、また武士ではない民が何を望んでいるかということが駒たちを通じて描かれる第27回です。
前回(第26回)の感想はこちら。
「麒麟がくる」第26話「三淵の奸計」の感想
視聴率
「麒麟がくる」第27話「宗久の約束」の平均視聴率は10/12(月)に発表されます。
視聴率一覧表はこちらで速報更新しています。
「麒麟がくる」第27話を見た視聴者の感想
信長と義昭の蜜月スタート?
ああ、またまた信長が義昭に愛想を尽かしている。
義昭は殺生嫌い。侍の頭領というよりは高僧。「人に優しく」は天下統一してからならいいけど、ときに天下布武の邪魔になる。
やっぱり早すぎた将軍さまか。
自分の意見を臆せずはっきり言う駒の成長ぶりもすごいし、信長もずいぶん大きなお殿様になったんだな〜と感慨深い。なによりお金の部分をうやむやにせずしっかり描く大河はなかなかおもしろいな
美濃の龍昌寺に落ち着いた足利義昭とその一行は、早速居住まいを正した織田信長に歓迎され、金銀一千貫と武具の大盤振る舞いを受けます。
しかし感激した義昭が「1万の貧しき民が過ごせよう」と言うので、信長・家臣団のフリーズする様子が見られましたね。
それでも「我が心のうちでは既に将軍にあらせられます」と持ち上げておいて、ウラで明智光秀十兵衛にグチるあたり、信長も大人になった感じです。
たたき上げの武士である信長にとって「坊主気質が抜けない公方様」など既に煙たい存在でしょうが、一応十兵衛のとりなしに乗っていましたね。
曰く『都へ出て幕府を立て直す、将軍のもと諸国をまとめ、大きな世を作る!』との御決意。
「それでよかろう?」と十兵衛を見る表情は、ホメるのを期待されている弟のようでした。
京にて、藤吉郎と十兵衛と宗久と駒
藤吉郎の表情や声色がすぐに変わるとことか、臨機応変にすぐ動くとことか、武士というより忍っぽい。
信長とは違う怖さを感じるなぁ。
三好勢からテケテケっと逃げて行く木下藤吉郎の動きを見て、
「身体能力ハンパねえ 佐々木蔵之介さん、若過ぎ…!」と思った。
十兵衛目線で観ていると「次は○○を攻略して」などという目線になってしまうけれど、駒の言葉で市井の人たちの目線に立ち返らせてくる。
十兵衛は3年ぶりの京に悪目立ちする山伏姿で現れ、市場でサバをさばいている木下藤吉郎(佐々木蔵之介)に早速ダメ出しを食らいます。
さすが佐々木蔵之介、藤吉郎の世慣れている様子や信長の無茶ぶりと実利評価に心酔している様子をサラっと表現してくれましたね。
表情の豊かさや素早く短刀を出す反応など、庶民出身ながら抜け目ない武士へと変貌しつつある姿を見せつけてくれました。
対する十兵衛は、なんだかお駒や伊呂波太夫(尾野真千子)たち女性陣が京を憂う様子に気おされている感じでしたね。
太夫に頼って近衛前久関白に会うよりも、駒に頼って今井宗久との交渉を選んだのは英断でしたが、「戦を終わらせるための戦」という理屈が駒に通じなかったことが影響しているでしょうか。
今井宗久と十兵衛との面会、お茶の作法と絡ませた演出、言葉が少ない分、より緊迫感があったな・・・
で、駒ちゃんがそんだけ宗久から一目置かれているのは、例のあの薬があるからなんだよね。やっぱりあの薬が便利アイテムすぎてしまって釈然としないのよ。
今井宗久(陣内孝則)との茶席での対面は、とても緊迫感があるシーンでした。
宗久自身三好勢を既に見限っている様子でしたがあくまで上から目線、ゆるゆる茶を点てつつ十兵衛の黙っているうちにしっかり主張をぶつけてしまいました。
- 京に火はかけぬ
- 堺は守る
- 上洛の折には鎧兜を召さぬこと
これで「堺の会合衆」をまとめるという案に、十兵衛は黙々と作法通り茶を飲んで…つまり口頭で確約はしなくても「条件は飲んだ」との符合なのでしょう。
陣内孝則のさりげない圧が光るシーンでした。
信長と十兵衛の関係が決まった?!
勝家「明智殿は将軍家の使い番のような物言いをする!」
事実なんだよなあ
いつになったら家臣になるの?
未来の将軍様を担いで上洛して大きな国作ろうぜ!ってあんなに盛り上がったのはなんだったの!?って気持ちになりますよね、今回は信長様に同情した。
どちらに仕えるか確認するところを見ると、薄々感づいてたんだろうけど。。。
今後の二人の方向性が垣間見えた重要なシーンでしたね✨
時折見せた影を落とす信長の表情はグッときました🤔
「宗久の約束」を美濃に持ち帰った十兵衛は、早速織田の家臣団に総スカンを食らいます。
柴田勝家(安藤政信)が「三好方の罠じゃ!」と言うのは納得なのですが、斎藤道三を裏切った稲葉一鉄(村田雄浩)が「戦のやり方は我らで決める」と威張っているのには、何だかイラっとしてしまいました。
信長が「公方様にお伺いして決める」と言ったのは、宗久の案を飲むしかないことを承知していて「義昭様の言うとおりにした」という家臣への方便が必要だったのでしょうね。
信長はもともと堺を重要視していましたし、「京の人心を鎮める」意義も理解している様子、大人物になりつつあるなぁと感じました。
そんな信長に感動したかに見えた十兵衛でしたが、立場を迫られて「将軍のお側に参ります」と断言してしまいます。
今後の歴史を知っていると意外な気もするのですが、このドラマでは義輝公に心酔していた十兵衛ですし、”麒麟がくる”平和重視主義なので、こう決断したのでしょう。
納得したものの頷いたあと目を泳がせていた信長に、心の傷ができたかなぁとドキドキしてしまいました…。
次回の見どころ
第28回『新しき幕府』では、信長による三好勢の一掃と、室町幕府再興の人事問題が描かれます。
予告では片岡鶴太郎が何やらキャラの立った人物として登場していましたね。
彼が演じるのは摂津晴門、足利家代々に仕えた政所執事の家系で、なんと義輝の義理の伯父に当たる人物だそうです。
お役人として大成した人なんて、一番信長を「成り上がりもの」と嫌いそうですし、また信長にも嫌われそうな役柄ですよね。
十兵衛は義昭と「美しい京」を目指そうとしますが、既に波風が立っている幕府の内情が描かれます。
これまでの視聴者の感想
当サイト読者の方から寄せられた「麒麟がくる」放送後の感想をこちらの記事で紹介しています。
- 「麒麟がくる」第1話の感想「光秀、西へ」
- 「麒麟がくる」第2話の感想「道三の罠」
- 「麒麟がくる」第3話の感想「美濃の国」
- 「麒麟がくる」第4話の感想「尾張潜入指令」
- 「麒麟がくる」第5話の感想「伊平次を探せ」
- 「麒麟がくる」第6話の感想「三好長慶襲撃計画」
- 「麒麟がくる」第7話の感想「帰蝶の願い」
- 「麒麟がくる」第8話の感想「同盟のゆくえ」
- 「麒麟がくる」第9話の感想「信長の失敗」
- 「麒麟がくる」第10話の感想「ひとりぼっちの若君」
- 「麒麟がくる」第11話の感想「将軍の涙」
- 「麒麟がくる」第12話の感想「十兵衛の嫁」
- 「麒麟がくる」第13話の感想「帰蝶のはかりごと」
- 「麒麟がくる」第14話の感想「聖徳寺の会見」
- 「麒麟がくる」第15話の感想「道三、わが父に非ず」
- 「麒麟がくる」第16話の感想「大きな国」
- 「麒麟がくる」第17話の感想「長良川の対決」
- 「麒麟がくる」第18話の感想「越前へ」
- 「麒麟がくる」第19話の感想「信長を暗殺せよ」
- 「麒麟がくる」第20話の感想「家康への文」
- 「麒麟がくる」第21話の感想「決戦!桶狭間」
- 【名場面スペシャル】「独眼竜政宗」の感想
- 【名場面スペシャル】「国盗り物語」の感想
- 【名場面スペシャル】「利家とまつ」の感想
- 【名場面スペシャル】「秀吉」の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第1回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第2回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第3回の感想
- 「麒麟がくる」第22話の感想「京よりの使者」
- 「麒麟がくる」第23話の感想「義輝、夏の終わりに」
- 「麒麟がくる」第24話の感想「将軍の器」
- 「麒麟がくる」第25話の感想「羽運ぶ蟻」
- 「麒麟がくる」第26話の感想「三淵の奸計」
- 「麒麟がくる」第27話の感想「宗久の約束」
- 「麒麟がくる」第28話の感想「新しき幕府」
- 「麒麟がくる」第29話の感想「摂津晴門の計略」
- 「麒麟がくる」第30話の感想「朝倉義景を討て」
- 「麒麟がくる」第31話の感想「逃げよ信長」
- 「麒麟がくる」第32話の感想「反撃の二百挺」
- 「麒麟がくる」第33話の感想「比叡山に棲む魔物」
- 「麒麟がくる」第34話の感想「焼討ちの代償」
- 「麒麟がくる」第35話の感想「義昭、まよいの中で」
- 「麒麟がくる」第36話の感想「訣別」
- 「麒麟がくる」第37話の感想「信長公と蘭奢待」
- 「麒麟がくる」第38話の感想「丹波攻略命令」
- 「麒麟がくる」第39話の感想「本願寺を叩け」
- 「麒麟がくる」第40話の感想「松永久秀の平蜘蛛」
- 「麒麟がくる」第41話の感想「月にのぼる者」
- 「麒麟がくる」第42話の感想「離れゆく心」
- 「麒麟がくる」第43話の感想「闇に光る樹」
- 「麒麟がくる」最終回の感想「本能寺の変」
オンエアを見逃しても視聴する方法
日曜の本放送を見逃しても大丈夫!
オンエア済みの放送回を見る方法があるので、ここからご紹介していきます。
再放送
「麒麟がくる」のオンエア後、次の週末に再放送されています。
- 土曜 13:05~[NHK総合]
- 翌週日曜 8:00~[BS4K]
本編を見逃してしまったら、次の土日の再放送の録画予約を必ずチェックしましょう!
再放送も見逃したらネット配信
ネットの動画配信サービスを利用すれば、「麒麟がくる」を視聴することができます。
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「麒麟がくる」キャストの出演作品
Amazonプライム・ビデオで配信している作品を調べてみました。
下記はほんの一部ですので、まだまだ作品はありますよ。
長谷川博己 出演作品
- シン・ゴジラ
- 鈴木先生
間宮祥太朗 出演作品
- 半分、青い。
- べしゃり暮らし
木村文乃 出演作品
- 羊の木
- ピース オブ ケイク
堺正章 出演作品
- 無理な恋愛
門脇麦 出演作品
- 二重生活
- 世界は今日から君のもの
尾野真千子 出演作品
- そして父になる
- 後妻業の女
染谷将太 出演作品
- 寄生獣
- ぶどうのなみだ
吉田鋼太郎 出演作品
- おっさんずラブ
- 死命 ~刑事のタイムリミット~
ユースケ・サンタマリア 出演作品
- なぎスケ!
- 踊る大捜査線 THE MOVIE
向井理 出演作品
- アキラとあきら
- 永遠の0
谷原章介 出演作品
- 血の轍
- マグマ
眞島秀和 出演作品
- CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- アンフェア
佐々木蔵之介 出演作品
- 清須会議
- 超高速!参勤交代
安藤政信 出演作品
- デイアンドナイト
- さくらん
金子ノブアキ 出演作品
- モテキ
- 新宿スワンⅡ
陣内孝則 出演作品
- 超高速!参勤交代
- なくもんか
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まとめ
既にぎこちなさを感じさせる信長と義昭の上洛が達成されました。
それにしても、十兵衛がキッパリと「将軍のお側に参ります」と言ったことはちょっと意外でした。
信長と義昭の不和はすぐに表沙汰となり、数年後には京都が戦火に襲われることになってしまいます。
今井宗久との約束も長持ちせず、ますます十兵衛は立ち位置が微妙になってしまうのですね。