2020年のNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」。
12月27日放送の第38話「丹波攻略命令」放送後の感想まとめ記事です。
ネタバレ注意!
明智光秀十兵衛(長谷川博己)は旧知の三淵藤英(谷原章介)を断じなければならず、芦田愛菜演じる玉の初登場がせめてもの慰めでした。
「参議」という殿上人の身分になり意気軒高という感じの織田信長(染谷将太)に対し、坂本城主となっても媚びずに信長へ正直に物申す光秀。
思惑のすれ違いから2人の一触即発の場面も見られる、貴重な展開です。
前回(第37回)の感想はこちら。
「麒麟がくる」第37話「信長公と蘭奢待」の感想
視聴率
「麒麟がくる」第38話「丹波攻略命令」の平均視聴率は12/28(月)に発表されます。
視聴率一覧表はこちらで速報更新しています。
「麒麟がくる」第38話を見た視聴者の感想
三淵藤英と斎藤利三
たまの生けた花。
百合二輪が違う方向に向いていて辛い。
今回、信長の命で自刃して果てた三淵藤英。
谷原章介さんが演じる藤英は登場シーンからスタイリッシュで格好良かった。
足利将軍家を支えることに懸命で、そのためなら清濁併せ飲めるのが彼の「家臣としての器」だったのかな。
奉公衆という役割に殉じた男、と言えるかも。
「横暴な稲葉から逃げてきた」という割に、その稲葉を嫌う理由がなかなか横暴な斎藤利三さん
今回光秀の坂本城では、三淵藤英の切腹と斎藤利三(須賀貴匡)の駆け込みが描かれました。
藤英は光秀の食客のような立場で娘の玉(芦田愛菜)とも接しており、信長の「処罰」の命令を伝える光秀は辛そうでしたね。
光秀は堺で藤英と出会った頃のことを語り説得しようとしますが、藤英は「信長に付くことはない」と切腹を受け入れて、清々しさのある散り方でした。
藤英との別れにショックを受けた光秀は、いっそう稲葉一鉄の元から逃げて来た利三に肩入れしたのではないでしょうか。
斎藤利三はこのドラマでは稲葉一鉄の横暴さを非難していますが、実は一鉄の娘を妻にもらっており、後に娘として福(春日局)も生まれているんですね。
妻の里を敵とするあたり、何だか細川家と光秀の娘・玉を暗示しているようで、「これが戦国時代か」と改めて感じてしまいました。
信長と光秀の「小さきこと」論争
三淵さまの最期に泣き、「帰れ!」「帰りまする!」「呼び戻せ」に笑い、十兵衛のバテレンコスプレの足の美しさに見惚れ、え、本能寺の変まであと7年なのと驚き忙しかったけど。
一番、驚いたのは帝のお歯黒と清史郎くんの成長ぶりでした😳
よくよく考えると、上司から「服をもらったけど俺には似合わないからやるわ」って変な服を押しつけられたのに、それをちゃんと着て家族に見せるって、すごくいい人だよなあ。
予想はしてたが、やはり神回だった。
クライマックスに向けて大きなうねりが生じた。
麒麟がくるの信長と十兵衛の関係めっちゃ好きなのでここから本能寺ルートに行ってしまうの泣けますね
ショートコント「主君と家臣」
#麒麟がくる pic.twitter.com/kXmozfvFVE— 行方 不明 (@ikukata_fumiaki) December 27, 2020
光秀は、もはや帝の譲位に関わったり伴天連の土産物にはしゃいだりする得意げな信長に対し、キッパリ利三の引き渡しを拒み、さらに藤英の件や元将軍・義昭の扱いまで非難します。
ココまでハッキリ言うのは義理人情を重んじる光秀にとっては「当然」との気持ちでしょうが…。
このドラマ内での信長にしてみれば、正直「不合理でしかない」という感じ方なのではないでしょうか。
利害優先とは言いすぎでも、信長にとって「大きな国を目指す」とは合理的に感傷や旧体制を切り捨てることなんですよね。
「延暦寺焼き討ちはアリでも、義昭の幽閉や藤英の切腹はナシ」という光秀の主張は、ちょっと離れて見ると「理不尽」という一面もあるように思ってしまいました。
あくまで「主人公は正義」とは思っていますが(苦笑)。
当然怒って喧嘩別れかと思いきや…信長は光秀を呼び戻して「洋服」を贈った上に重要ミッション・丹波攻めを指示します。
このあたりの呼吸に、ネットでは「道三と十兵衛を思い出す」との感想もあるんですよ。
丹波攻略へ!
菊丸、じわじわくるなー
ついに十兵衛が気付いた
なんか、楽しみ
光秀の丹波攻めについて資料の展示を見たことがあるんだけど、丹波攻略は他の戦より時間かかり、
大変だったみたい。
今年の大河ドラマではどこまて描かれるんだろう?
丹波攻め、5年くらいかかるからね。さすがに来週いきなり終わったりは…するかもなーw
光秀が信長に指示された丹波攻めは、歴史的背景を見るとかなり難しいミッションだったのでした。
寺社領や公家衆の思惑、一向宗門徒の集結や国衆たちのせめぎ合いで敵味方が判然としない状況に取り組む光秀。
ここで面白いのは、光秀がまたもや伊呂波太夫(尾野真千子)を頼って、菊丸(岡村隆史)には道案内を、前関白・近衛前久(本郷奏多)には国衆との仲介を頼んだことです。
菊丸の筆跡や知恵から『信玄の死』密告の件を察した様子だったり、国衆の情報収集や説得から着手したりと、あくまで戦は最後にしたい智の人・光秀の様子が興味深かったです。
結局前久の予告通り「話は戦に勝ってから」という成り行きになるわけですが、眉間のシワからも、青年時代から変わらない光秀の気性が良くわかります。
次回の見どころ
第39回『本願寺を叩け』は、2021年1月3日に放送されます。
ここで登場する本願寺は、大坂本願寺あるいは石山本願寺と呼ばれる顕如住職を中心に一向宗門徒が集合した、城郭都市ともいうべき教団の本拠地です。
光秀による丹波攻めは難航、あげく信長が出陣するも負傷し、しかも光秀は病気で京都に戻る展開となる様子です。
予告では久々に家康(風間俊介)の登場シーンあり、また熙子(木村文乃)が光秀にささやく「麒麟を呼ぶ者があなたであったなら」という意味深なセリフも気になりました。
新年も早々から大河ドラマにクギ付けですね!
これまでの視聴者の感想
当サイト読者の方から寄せられた「麒麟がくる」放送後の感想をこちらの記事で紹介しています。
- 「麒麟がくる」第1話の感想「光秀、西へ」
- 「麒麟がくる」第2話の感想「道三の罠」
- 「麒麟がくる」第3話の感想「美濃の国」
- 「麒麟がくる」第4話の感想「尾張潜入指令」
- 「麒麟がくる」第5話の感想「伊平次を探せ」
- 「麒麟がくる」第6話の感想「三好長慶襲撃計画」
- 「麒麟がくる」第7話の感想「帰蝶の願い」
- 「麒麟がくる」第8話の感想「同盟のゆくえ」
- 「麒麟がくる」第9話の感想「信長の失敗」
- 「麒麟がくる」第10話の感想「ひとりぼっちの若君」
- 「麒麟がくる」第11話の感想「将軍の涙」
- 「麒麟がくる」第12話の感想「十兵衛の嫁」
- 「麒麟がくる」第13話の感想「帰蝶のはかりごと」
- 「麒麟がくる」第14話の感想「聖徳寺の会見」
- 「麒麟がくる」第15話の感想「道三、わが父に非ず」
- 「麒麟がくる」第16話の感想「大きな国」
- 「麒麟がくる」第17話の感想「長良川の対決」
- 「麒麟がくる」第18話の感想「越前へ」
- 「麒麟がくる」第19話の感想「信長を暗殺せよ」
- 「麒麟がくる」第20話の感想「家康への文」
- 「麒麟がくる」第21話の感想「決戦!桶狭間」
- 【名場面スペシャル】「独眼竜政宗」の感想
- 【名場面スペシャル】「国盗り物語」の感想
- 【名場面スペシャル】「利家とまつ」の感想
- 【名場面スペシャル】「秀吉」の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第1回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第2回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第3回の感想
- 「麒麟がくる」第22話の感想「京よりの使者」
- 「麒麟がくる」第23話の感想「義輝、夏の終わりに」
- 「麒麟がくる」第24話の感想「将軍の器」
- 「麒麟がくる」第25話の感想「羽運ぶ蟻」
- 「麒麟がくる」第26話の感想「三淵の奸計」
- 「麒麟がくる」第27話の感想「宗久の約束」
- 「麒麟がくる」第28話の感想「新しき幕府」
- 「麒麟がくる」第29話の感想「摂津晴門の計略」
- 「麒麟がくる」第30話の感想「朝倉義景を討て」
- 「麒麟がくる」第31話の感想「逃げよ信長」
- 「麒麟がくる」第32話の感想「反撃の二百挺」
- 「麒麟がくる」第33話の感想「比叡山に棲む魔物」
- 「麒麟がくる」第34話の感想「焼討ちの代償」
- 「麒麟がくる」第35話の感想「義昭、まよいの中で」
- 「麒麟がくる」第36話の感想「訣別」
- 「麒麟がくる」第37話の感想「信長公と蘭奢待」
- 「麒麟がくる」第38話の感想「丹波攻略命令」
- 「麒麟がくる」第39話の感想「本願寺を叩け」
- 「麒麟がくる」第40話の感想「松永久秀の平蜘蛛」
- 「麒麟がくる」第41話の感想「月にのぼる者」
- 「麒麟がくる」第42話の感想「離れゆく心」
- 「麒麟がくる」第43話の感想「闇に光る樹」
- 「麒麟がくる」最終回の感想「本能寺の変」
オンエアを見逃しても視聴する方法
日曜の本放送を見逃しても大丈夫!
オンエア済みの放送回を見る方法があるので、ここからご紹介していきます。
再放送
「麒麟がくる」のオンエア後、次の週末に再放送されています。
- 土曜 13:05~[NHK総合]
- 翌週日曜 8:00~[BS4K]
本編を見逃してしまったら、次の土日の再放送の録画予約を必ずチェックしましょう!
再放送も見逃したらネット配信
ネットの動画配信サービスを利用すれば、「麒麟がくる」を視聴することができます。
「麒麟がくる」のフル動画は「Amazonプライム・ビデオ」で視聴できます。
すぐに動画を見るならこちら。
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Amazonプライム・ビデオ
とは、通販大手のAmazonが提供している動画配信サービス。
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そんなAmazonプライム・ビデオのメリット/デメリットをまとめてみました。
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「麒麟がくる」キャストの出演作品
Amazonプライム・ビデオで配信している作品を調べてみました。
下記はほんの一部ですので、まだまだ作品はありますよ。
長谷川博己 出演作品
- シン・ゴジラ
- 鈴木先生
間宮祥太朗 出演作品
- 半分、青い。
- べしゃり暮らし
木村文乃 出演作品
- 羊の木
- ピース オブ ケイク
堺正章 出演作品
- 無理な恋愛
門脇麦 出演作品
- 二重生活
- 世界は今日から君のもの
尾野真千子 出演作品
- そして父になる
- 後妻業の女
染谷将太 出演作品
- 寄生獣
- ぶどうのなみだ
吉田鋼太郎 出演作品
- おっさんずラブ
- 死命 ~刑事のタイムリミット~
ユースケ・サンタマリア 出演作品
- なぎスケ!
- 踊る大捜査線 THE MOVIE
向井理 出演作品
- アキラとあきら
- 永遠の0
谷原章介 出演作品
- 血の轍
- マグマ
眞島秀和 出演作品
- CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- アンフェア
佐々木蔵之介 出演作品
- 清須会議
- 超高速!参勤交代
安藤政信 出演作品
- デイアンドナイト
- さくらん
金子ノブアキ 出演作品
- モテキ
- 新宿スワンⅡ
陣内孝則 出演作品
- 超高速!参勤交代
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まとめ
芦田愛菜演じる玉が三淵藤英と接するシーンは、その後に三淵が切腹を控えていると思うと、とても儚い場面でした。
信長への懸念や戦が難航することで光秀の眉間にシワが増していることに対し、天真爛漫な娘・玉の様子がむしろ痛々しくさえ感じられます。
誠実に率直に物申すところを信長に気に入られてきた光秀ですが、「大きな国」という夢はともかくそれ以外ではすれ違いつつある雰囲気ですね。
次回はどうやら妻・熙子という味方も失う光秀…辛い展開です。