2020年のNHKの大河ドラマ「麒麟がくる」。
10月25日放送の第29話「摂津晴門の計略」放送後の感想まとめ記事です。
ネタバレ注意!
二条城の普請が進む一方、明智光秀十兵衛(長谷川博己)は室町幕府の政所を仕切る摂津晴門(片岡鶴太郎)の不正に巻き込まれて、激怒する羽目になります。
織田信長(染谷将太)はやり方は乱暴でも今のところ筋を通す考えの持ち主なので、俄然幕府よりも応援したくなりました。
足利義昭(滝藤賢一)は相変わらずピュアでいい人ですが、将軍としては頼りない限りですね。
前回(第28回)の感想はこちら。
「麒麟がくる」第28話「新しき幕府」の感想
視聴率
「麒麟がくる」第29話「摂津晴門の計略」の平均視聴率は10/26(月)に発表されます。
視聴率一覧表はこちらで速報更新しています。
「麒麟がくる」第29話を見た視聴者の感想
強引な信長と不満に対処できない義昭
義昭将軍、毎回見る度に「将軍なのに解ってない」「こいつにはついていけねえ」と思うシーンが必ずあるから、そりゃずっとこの調子で将軍の立場を勘違いしてりゃ人望なくなるよなって思う
義昭が嘆いていた「夢は叶えたいが1千貫の金がないんじゃ( ノД`)…」ですが、1千貫は約1億5千万円。
ちなみに尾張時代の前田家(利家はまだ家督継いでいない)の所領がたしか二千貫だったはず。
つまり義昭のポケットマネーは尾張前田家の半分も出せないということか(>_<)
片岡鶴太郎さんの摂津晴門が悪すぎていい感じでした!(^^)!
織田信長による二条城の普請で大量に墓石や石仏が使われた話は前回も出ましたが、絵襖などの建具も強引に寺から奪っていたというのには驚きました。
信長は武装ナシの上洛で人気が出たと思ったのですが、これではブーイングの嵐ですよね。
しかし、その不満を受け付ける摂津晴門たちに応対する足利義昭の情けなさは、むしろ痛々しいくらいでした。
「信長殿が岐阜に帰ったら少しずつ返す」なんて、将軍の発言とは思えません。
しかも幕府に資金がないことを承知している義昭の横では、晴門がしっかり寺からのワイロをかすめ取っています。
民のための悲田院についてお駒(門脇麦)と楽しそうに語り合うのはいいのですが、一千貫くらいゆうに晴門が私用で動かしていることに気付いた方がいいですよね。
正義の十兵衛、不正で訴えられる
めんどくさい「帝・寺社・公家・武家・町衆」「各勢力の内部抗争」という関係をいっきにまとめて説明しましたのぎゅぎゅっとまとまった45分でした。
その中で光る光秀と秀吉の高身長対決すごかった。今年の秀吉はただ出世して喜ぶ男に全く見えない。ラスボス感すごい
今日のは土地の横領の件のやりとりで半沢みがあってウケた
光秀の色気が爆上がりしてていい
しかし「主君に路銀の建て替え渋られた」り「越前で貧乏牢人」だったりした光秀が一丁前に御所を憂いたりしてるのは何とも感慨深いよね。
今回の藤吉郎(後の秀吉)は動きや表情が秀吉らしく軽快だけど、時々ふと見せる冷静さや鋭い目つきは常に上を目指す闘志と賢さを兼ね備えてる、他の武士とはオーラも頭のキレも全くレベル違う人物だと思う
「幕府の内側は醜い!」と憤る明智十兵衛光秀。
しかし、正義漢のカタマリの十兵衛が寺社の土地横領で訴えられるハメになると「摂津晴門の計略」も侮れません。
このあたり「ドラマ『半沢直樹』みたいだ」という声もSNSで見られたのですが、晴門役・片岡鶴太郎の顔芸のすごさも合わせて「確かに!」とうなずける意見です。
こういうところから十兵衛が足元をすくわれて、「いざ」という時には孤立無援になってしまうのでは…と今からドキドキする一面でした。
一方で木下藤吉郎(佐々木蔵之介)の世渡りの上手さは対照的でした。
少なくともドラマ内では10年ちょっとで大出世、十兵衛や公家衆の動向調査から二条城の案内までこなし、三淵・細川兄弟と対等に話す出世ぶりです。
感情の起伏の激しい描き方には賛否あるようですが、懐の奥深さが予想できるいいキャラクターです。
信長の思い出と伊呂波太夫の思い出
息子に「おひさまの次に偉いのは天子様」って答えた父親は御所の壁のために金を出し、一方息子は将軍様のために美しい壁を作る…「権威の示し方」が時代によってズレていってる感じもあって興味深いね
崩れた帝の御所の壁に比べ、二条城の綺麗な壁。これらを見て、光秀はどんな気持ちだったのだろう…
太夫が初恋の人に旅芸人(兼スパイ)っていう体を張った仕事で貢いでいるのに対し、駒ちゃんが自分の理想実現に役に立つ将軍に薬の大量生産で大儲けして貢ぐ(っていうかもうパトロン?)っていう構図が
信長が思い出として語る「お日さま→天子様→将軍」、「将軍が帝を守る役目を果たせていない」という父・信秀の言葉にはすごく納得できるものがありました。
従来信秀は守護を無視した成り上がり大名の筆頭というイメージだったのですが、御所の壁修復を手掛けるなど敬虔な面もあったのですね。
その父よりリアリストな信長が義昭将軍を守るというのですから、もはや帝も「信長の手のうち」となるのでしょうか。
一方、伊呂波太夫(尾野真千子)が正親町天皇の親王時代に出会い、温石(おんじゃく、カイロ)をもらって励まされたというエピソードには驚きました。
でも御所の窮状を十兵衛と視聴者にしっかりと焼き付けてしまいましたね。
駒といい太夫といい、本当に侮れない女性陣です。
次回の見どころ
第30回『朝倉義景を討て』では、織田信長が対朝倉義景戦を決め、姉川の戦いや一乗谷炎上へと結びつく長い戦が始まります。
どうやら最終的に信長の心を決めたのは妻のひとことである様子、さすが帰蝶(川口春奈)、久々の登場でやってくれますね!
十兵衛も戦支度をしていたので、朝倉を知るブレーンとして信長に随行するのでしょうか。
不利である信長に十兵衛が知恵を貸せるのか、信頼関係が深まる様子が描かれます。
これまでの視聴者の感想
当サイト読者の方から寄せられた「麒麟がくる」放送後の感想をこちらの記事で紹介しています。
- 「麒麟がくる」第1話の感想「光秀、西へ」
- 「麒麟がくる」第2話の感想「道三の罠」
- 「麒麟がくる」第3話の感想「美濃の国」
- 「麒麟がくる」第4話の感想「尾張潜入指令」
- 「麒麟がくる」第5話の感想「伊平次を探せ」
- 「麒麟がくる」第6話の感想「三好長慶襲撃計画」
- 「麒麟がくる」第7話の感想「帰蝶の願い」
- 「麒麟がくる」第8話の感想「同盟のゆくえ」
- 「麒麟がくる」第9話の感想「信長の失敗」
- 「麒麟がくる」第10話の感想「ひとりぼっちの若君」
- 「麒麟がくる」第11話の感想「将軍の涙」
- 「麒麟がくる」第12話の感想「十兵衛の嫁」
- 「麒麟がくる」第13話の感想「帰蝶のはかりごと」
- 「麒麟がくる」第14話の感想「聖徳寺の会見」
- 「麒麟がくる」第15話の感想「道三、わが父に非ず」
- 「麒麟がくる」第16話の感想「大きな国」
- 「麒麟がくる」第17話の感想「長良川の対決」
- 「麒麟がくる」第18話の感想「越前へ」
- 「麒麟がくる」第19話の感想「信長を暗殺せよ」
- 「麒麟がくる」第20話の感想「家康への文」
- 「麒麟がくる」第21話の感想「決戦!桶狭間」
- 【名場面スペシャル】「独眼竜政宗」の感想
- 【名場面スペシャル】「国盗り物語」の感想
- 【名場面スペシャル】「利家とまつ」の感想
- 【名場面スペシャル】「秀吉」の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第1回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第2回の感想
- 「麒麟がくる」【総集編】第3回の感想
- 「麒麟がくる」第22話の感想「京よりの使者」
- 「麒麟がくる」第23話の感想「義輝、夏の終わりに」
- 「麒麟がくる」第24話の感想「将軍の器」
- 「麒麟がくる」第25話の感想「羽運ぶ蟻」
- 「麒麟がくる」第26話の感想「三淵の奸計」
- 「麒麟がくる」第27話の感想「宗久の約束」
- 「麒麟がくる」第28話の感想「新しき幕府」
- 「麒麟がくる」第29話の感想「摂津晴門の計略」
- 「麒麟がくる」第30話の感想「朝倉義景を討て」
- 「麒麟がくる」第31話の感想「逃げよ信長」
- 「麒麟がくる」第32話の感想「反撃の二百挺」
- 「麒麟がくる」第33話の感想「比叡山に棲む魔物」
- 「麒麟がくる」第34話の感想「焼討ちの代償」
- 「麒麟がくる」第35話の感想「義昭、まよいの中で」
- 「麒麟がくる」第36話の感想「訣別」
- 「麒麟がくる」第37話の感想「信長公と蘭奢待」
- 「麒麟がくる」第38話の感想「丹波攻略命令」
- 「麒麟がくる」第39話の感想「本願寺を叩け」
- 「麒麟がくる」第40話の感想「松永久秀の平蜘蛛」
- 「麒麟がくる」第41話の感想「月にのぼる者」
- 「麒麟がくる」第42話の感想「離れゆく心」
- 「麒麟がくる」第43話の感想「闇に光る樹」
- 「麒麟がくる」最終回の感想「本能寺の変」
オンエアを見逃しても視聴する方法
日曜の本放送を見逃しても大丈夫!
オンエア済みの放送回を見る方法があるので、ここからご紹介していきます。
再放送
「麒麟がくる」のオンエア後、次の週末に再放送されています。
- 土曜 13:05~[NHK総合]
- 翌週日曜 8:00~[BS4K]
本編を見逃してしまったら、次の土日の再放送の録画予約を必ずチェックしましょう!
再放送も見逃したらネット配信
ネットの動画配信サービスを利用すれば、「麒麟がくる」を視聴することができます。
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「麒麟がくる」キャストの出演作品
Amazonプライム・ビデオで配信している作品を調べてみました。
下記はほんの一部ですので、まだまだ作品はありますよ。
長谷川博己 出演作品
- シン・ゴジラ
- 鈴木先生
間宮祥太朗 出演作品
- 半分、青い。
- べしゃり暮らし
木村文乃 出演作品
- 羊の木
- ピース オブ ケイク
堺正章 出演作品
- 無理な恋愛
門脇麦 出演作品
- 二重生活
- 世界は今日から君のもの
尾野真千子 出演作品
- そして父になる
- 後妻業の女
染谷将太 出演作品
- 寄生獣
- ぶどうのなみだ
吉田鋼太郎 出演作品
- おっさんずラブ
- 死命 ~刑事のタイムリミット~
ユースケ・サンタマリア 出演作品
- なぎスケ!
- 踊る大捜査線 THE MOVIE
向井理 出演作品
- アキラとあきら
- 永遠の0
谷原章介 出演作品
- 血の轍
- マグマ
眞島秀和 出演作品
- CRISIS 公安機動捜査隊特捜班
- アンフェア
佐々木蔵之介 出演作品
- 清須会議
- 超高速!参勤交代
安藤政信 出演作品
- デイアンドナイト
- さくらん
金子ノブアキ 出演作品
- モテキ
- 新宿スワンⅡ
陣内孝則 出演作品
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まとめ
「本能寺の変までたどり着けるの?!」と心配されていた大河ドラマ。
NHKからの発表で「麒麟がくる」の放送回数は予定通り44回、最終回は来年に延期で2月7日とわかりました。
こうなってくると今回のように室町幕府の腐敗や光秀十兵衛の苦悩がじっくり描かれることにも納得できますが、なんともイライラする状況ですね。
夢見がちな義昭では、信長不在の京都で海千山千の摂津晴門を御せるとは思えません。
信長と十兵衛が対朝倉戦にかかっているうちに、伏魔殿の闇が広がりそうです。